昨年の春に尾道市のほうから電話がありました。
千光寺公園のサル山にいる最後のサルが下半身にケガをしているとのこと。
もちろんサルは診察したことがないので当初はお断りしましたが、近隣の動物病院でも同様に断られ、広島や福山の動物園でもコロナ禍で他からの受け入れをしていないとのこと。
どこも受け入れ先がないと市の職員の方も困るだろうから、当院で受入れることにしました。
下半身のケガということでしたが、診察してみると下半身を満足に動かすことができなくて、地面にひきづってた為にできた傷のようでした。
レントゲンでは異常がなかったので、おそらく椎間板ヘルニアによる下半身不随であろうと診断。
手術も考えましたが年齢的なことも考慮し、動物園の獣医師にアドバイスをもらいながら数日入院して治療したのち、サル山で投薬治療をお願いしました。
しばらくして亡くなったと新聞に出ていましたので、残念でしたが天寿を全うできたことでしょう。
あれからはや1年。早いものです。